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「現場の都合」と「お客様の満足度」の相関関係

通訳ガイドは「お客様の希望」を現場に伝えたり、逆に現場の事情をお客様に説明するという「仲介役」をしています。


ここでいう「現場」とは、お客様が「サービスを受ける側」なのに対して、ガイドやバス会社、旅行会社も含めて観光中に立ち寄る観光地、土産物屋、レストラン、宿泊施設など「サービスを提供する側」という意味です。


何度もやっているうち、ある法則に気づきました。

お客様の満足度が下がる時の理由は、大抵「現場の都合を優先させている時」だということです。


「クレジットカードが使えない」、「Wi-fiが使えない」、「外国人には対応できない」、「写真を撮ってはだめ」、「食事制限に対応できない」など。


結果的に、お客様が「我慢」したり、余分な手間がかかることになり、満足度が下がります。


逆に言えば、「お客様の希望を優先させる」対応は、満足度を上げるということでもあります。もちろん、現場ではいろいろな事情があるので、100%対応するのは難しいということはわかります。


しかし、だからこそ、少しでも「お客様の立場」に近づこうとする姿勢や対応があると、一気に満足度が上がる可能性もあります。


誰でも旅行中にまで我慢したり、嫌な思いはしたくないので、基本的には「よかった」「楽しかった」と思いたいものだと思います。


<具体例1:空港バス乗り場での対応>


羽田空港に深夜到着したあるお客様が、都内行きのバスに乗ろうとチケットを買ったところ、「大人2枚と子供2枚」のところを間違えて「大人4枚」で買ってしまったそうです。


既にバス乗り場まで行ってしまったので係員に見せると、すぐにその場で現金で差額を戻してくれたそうです。


杓子定規な対応では、またカウンターに戻って払い戻し新たなチケットを買うことになります。が、長いフライトで疲れているところに、初めて日本に来てよく事情もわからず、チケットを買い間違えたとなると、ドッと疲れが増して「わかりにくくて不便な国だ」という印象を持ってしまうかもしれません。


しかし機転のきいた係員の方の対応のおかげで、お客様は「日本はすごいね!夜中だし子供連れで荷物も多いし、ほんとに助かった。国ではこうはいかないよ。」と、とてもいい印象を受けたようでした。


<具体例2:ある旅館での対応>


柿の差し入れ 


これは、ツアー中にドライバーさんから差し入れがあり、旅館での夕食の際に切って出していただいた柿です。つまり「持ち込み」なわけですが、忙しい時間帯にも関わらず、このように美しく盛り付けをして出してくださいました。


仮に「持ち込みは困ります」「手が足りないので」などと断られていたら困るところでしたが、これもお客様の立場を理解して歩み寄っていただけた結果、お客様が地元の秋の味覚と美しい盛り付けを楽しむことができました。


旅館の印象もよくなったと思いますし、満足度も上がったでしょう。


<具体例3:あるレストランでの対応>


あるレストランでは、英語メニューが準備してあり、注文や料理の説明も英語で対応していただけた上に、細かい食事制限の対応、お客様個人個人での支払い、現金及びクレジットカードでの支払いなど、全てこちらの希望どおりに対応していただけました。


さらには、出発時間の10分前にはデザートまで全て出るように気を配っていただき、お客様が満足なだけでなく、通訳ガイドとしてもストレスなく大変助かりました。


「気のきいた対応をする」というのは、言うのは簡単ですが、慌ただしい現場ではなかなか難しいことです。


しかし、見る人はちゃんと見ています。


その場では言わなくても、「また来たいな。」と思っていると思います。すぐに来られなくても、「友人に薦めよう」と思っていると思います。


私も、「またお客様を連れてきたいな」と思いますし、何より「見習わなくては。」と思います。


それに、「満足度」が高ければ、その分お金を払っても「高い」とは感じないと、お客様を見る限り思います。


ですので、「安くしてサービスを削る」よりも、「付加価値をつけて相応の値段で売る」方向に努力した方が、双方にとっていいのではないかという気がしています。


※この記事は、「やまとごころブログ」の中の筆者ブログ「英語、ときどきインドネシア語」にも掲載されたものです。

(掲載期間2012年10月~2016年5月) http://www.yamatogokoro.jp/sasayama/

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プロフィール

英語通訳案内士・篠山美智子

Author:英語通訳案内士・篠山美智子
英語通訳案内士。オーストラリア留学後、前職(日本語教育関係)でインドネシアとマレーシアに計8年滞在。2009年より通訳案内士専業。日本及び海外旅行会社の団体ツアー、個人旅行客(FIT)、企業のインセンティブ・ツアー、政府関係のプロジェクト等に就業。北海道から九州まで日本全国を周る。

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