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「ダメ」を減らす工夫 - そこにサービスのヒントがあります!

ツアー中、現場でお客様に対して「ダメ」と言われることがよくあります。


食べ物の持ち込みはダメ、

飲食はダメ、

値切るのはダメ、

入ってはダメ、

写真はダメ、

さわってはダメ、

土足はダメ、

などなど。


しかし、「お客様は神様」のはずの日本で、なぜ「ダメ」を言うことになるのでしょうか?


「ダメ」というネガティブな応対をするしか方法はないのでしょうか?



外国人は習慣も、自国の法律も日本とは違います。

日本では規制が多いため、どうしても

「それはダメです。」

「できません。」

という案内が多くなってしまいます。


規制があるからこそ「きれいな国」「安全な国」でいられるという意味では、やむを得ないことも多いと思います。


しかし、自分が旅行する時に、「これもダメ、あれもダメ」と言われたらどんな気がするでしょうか?


理由も言わず「ダメダメダメ!」と言われたらどう感じるでしょうか?



たくさんの観光客が押し寄せるお店やレストラン等インバウンドの現場では、マナーのよくない方もいらっしゃるでしょうし、「ダメ!」「やめて!」と言いたくなるのもよくわかります。


しかし、当然ながら外国人もお客様です。

観光客というのはお金を払ってわざわざ来ているわけで、好奇心からいろいろ見て、聞いて、食べて、試して、買って楽しみたいのが自然の欲求だと思います。


そして、我々はサービスを提供することでお金をいただいているわけです。


客だから、外国人だから何をしてもいいということでは決してありません。

しかし、日本人同士だって黙っていても理解しあえるわけではないのですから、ましてや外国人相手には、まだまだ工夫の余地があるのではないでしょうか?


外国人でも、「説明」すれば大抵理解していただけます。



「ダメ」なことをするというのは、何か理由があるわけです。

例えば、


・土足で上がる
(理由)
自国で靴を脱ぐ習慣がない。そこで靴を脱がなければいけないことがわからない。(日本人なら段差があればそこで脱ぐとわかる。)


・食べ物の持ち込み
(理由)
自国では許されている。食べ物が口に合わない場合を考えて、国から食べ物を持ってきている。日本の法律(食品衛生法など)を知らない。


・料理を持ち帰る。
(理由)
自国では許されている。日本の法律(食品衛生法など)を知らない。


・飲食する。
(理由)
そこで食べたいから。自国では許されている。


・値切る
(理由)
自国ではそれが習慣になっている。


・立ち入り禁止の場所に入る
(理由)
入りたいから。入ってはいけないことがわからないから。外国語で注意が書かれていないから。


・写真を撮る
(理由)
写真を撮りたいから。外国語で注意が書かれていないから。


・商品にさわる
(理由)
さわってみたいから。試して納得してから買いたいから。外国語で注意が書かれていないから。



つまり、観光客というのは、好奇心からいろいろ見て、聞いて、試してみたいものだと思います。


悪気はなくても、習慣が違うので「知らずに」やってしまうということが多いかと思います。

それなら、「知らせれば」いいわけです。

「~したい」という欲求は、何らかの形で満たせるようにすればいいわけです。


「知らせる」ことについては、多くの場合、「旅行会社を通じて通知する」、「外国語で表示する」、さらに「通訳ガイドを通じて事前に案内」することでスムーズにいくと思います。


通訳ガイドは、可能な限り事前にバスの中などでご案内をします。

しかし、全ての現場の詳細を事前に案内するには限界がありますし、特に団体だと1人で全員について歩くという訳にはいきません。


やはり現場での工夫とご協力が必要です。



ダメ1 

 


また、「~したい」という欲求は、現場で工夫をすることで解決もできると思います。


例えば、インドネシアのお客様だったら必ず「トウガラシがほしい」というリクエストがあるので、レストランにトウガラシが置いてあれば持ち込まなくても済むわけです。


レストラン以外で飲食したいのは、「お腹がすいた」「喉が渇いた」「疲れたので休みたい」「暑い」などという理由があるので、わずかでも飲食できるスペースを設けてそこで食べられるようにすれば、解決します。


食べ物を売っているのに食べる場所がない、休みたい場所なのに休むところがないと、無理やりどこかでということになります。


商品にさわりたいのは、試してみたい、納得してから買いたいということなので、「さわってよいサンプル」を置くことや、商品の説明を外国語で表示することでわかりやすくなると思います。


それでも注意が必要なら、頭ごなしに「ダメ!」ではなく、「芝生をいためるので入らないでください。」「商品が汚れるので飲食はご遠慮ください。」と、言い方でも随分違うと思います。



ダメ2 


日本のイメージが、「決まりが多くてうるさく怒られる国」ではなく、「秩序があって外国人にも配慮のある行きやすい国」になるよう、もっともっと協力して工夫、改善していけるといいなと思います。

 

※この記事は、「やまとごころブログ」の中の筆者ブログ「英語、ときどきインドネシア語」にも掲載されたものです。

(掲載期間2012年10月~2016年5月) http://www.yamatogokoro.jp/sasayama/


 

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プロフィール

英語通訳案内士・篠山美智子

Author:英語通訳案内士・篠山美智子
英語通訳案内士。オーストラリア留学後、前職(日本語教育関係)でインドネシアとマレーシアに計8年滞在。2009年より通訳案内士専業。日本及び海外旅行会社の団体ツアー、個人旅行客(FIT)、企業のインセンティブ・ツアー、政府関係のプロジェクト等に就業。北海道から九州まで日本全国を周る。

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